【「残る」 と 「余る」 の違い The Subtle Difference Between “Nokoru” and “Amaru”】日本語レッスンJapanese lesson 184
「残る」と「余る」の共通点
「残る」と「余る」、どちらの言葉にも共通する意味があります。
それは「全部使わずに一部が手をつけられずにある」という状態。
例えば、ご飯を食べていて、全部食べずに少しだけ食べずにおいた時、「残っちゃった」「余っちゃった」ともに言えます。
「残る」の使い方
「残る」は、ある場面や状況に“とどまる”という意味が強くなります。
たとえば…
- 他の人がいなくなったあとも、自分はその場や組織にとどまっている → 「残っている」
- お金や時間が使われずにある → 「お金が残っている」「時間が残っている」
「使われずにそこにある」「まだそこにある」ニュアンスが強いのが「残る」ですね。
「余る」の使い方
「余る」は、必要以上にあって“余計にある”という意味が含まれます。
例えば…
- お弁当が1つあり、その中のご飯を食べずに残した → 「ご飯が残った」
- お弁当を作りすぎてしまった → 「お弁当が余った」
このように、「余る」は“限度を超えている”という感覚があるのです。
また、「余る」は次のような比喩表現にも使われます。
- 「手に余る」=自分の手に負えないほど大変な状況
- 「目に余る」=見ていられないほどひどい状態
- 「身に余る光栄」=自分にはもったいないほどありがたいこと
つまり、「余る」は“過剰な感じ”や“自分のキャパを超えている感じ”を表現するのにも使われるんですね。
まとめ
共通点:「全部使わずに一部が残っている」
- 「残る」:まだそこに“とどまっている”感じ(時間、お金、場所など)
- 「余る」:必要以上に“ありすぎる”感じ(数、容量、状況など)
それぞれの言葉が持つニュアンスの違いを知るのはおもしろいですね。
池本美代子YouTubeチャンネル youtube.com/@miyomin
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