【「に」と「で」の違いって? The Difference Between “ni” and “de”】日本語レッスン79
難しい質問:法律に守られている?法律で守られている?
こんな質問がきました。
「『法律に守られている』と『法律で守られている』って、どう違うんですか?」
言われてみれば、どっちも正しそう。
だけど、違いを説明しようと思うと…ちょっと難しい。
今回は、日本語教師ガティ先生(緒方先生)に聞いてみました!
「法律に守られている」は、存在の“場所”を示す
まず、「法律に守られている」という表現は、「場所」を表しているとのこと。
どういうことかというと、「法律」という“場所”にその内容が存在している、というイメージなんですね。
例えば、「新聞が図書館にある」と言うと、「新聞は図書館という場所にある」ということになりますね。
それと同じで、「守られている状態が法律という場所にある」と解釈するのが「法律に守られている」。
なんとなく…わかる気がします。
「法律で守られている」は、手段を表す
一方で、「法律で守られている」は、「手段」を表しています。
たとえば、「パソコンで書類を書く」って言いますね?
これは「パソコンという道具を使って書類を書く」という意味です。
同じように、「法律で守られている」は、「法律という手段を使って守られている」ということになります。
鉛筆で書く。ペンで書く。これと同じ考え方ですね。
つまり、こんな違い
・「法律に守られている」:守られている“場所”として法律がある
・「法律で守られている」:守るための“手段”として法律が使われている
どっちも正しいんだけど、ちょっとだけニュアンスが違うんですね。
まとめ:使い分けるなら…
「どんなニュアンスで伝えたいか?」によって、どちらを使うか変わってきそうです。
「守られている状態が法律の中にある」という感覚なら「に」
「守っている方法が法律だ」という感覚なら「で」
こうして違いが分かると、日本語の奥深さ、おもしろく感じますね。
池本美代子YouTubeチャンネル youtube.com/@miyomin
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