【「どなた」と「どちら」の違い The Difference Between “Donata” and “Dochira】日本語レッスンJapanese lesson 168

どちらも「誰」の丁寧語だけど…

「どなた様」と「どちら様」、どちらも「誰ですか?」という言い方を丁寧に表現した言葉ですが、実はニュアンスに違いがあります。

「どなた様」は名前をたずねるとき

「どなた様」は、相手の“お名前”を丁寧に確認したいときに使います。
電話応対や来客対応などで、「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」という気持ちをこめた表現です。

「どちら様」は所属なども含めてたずねたいとき

一方、「どちら様」はお名前だけではなく、どこの会社の方か、どんなご用件かなど、相手の立場や背景についてもやんわりと聞いているニュアンスになります。

たとえば、

  • 「失礼ですが、どちら様でしょうか?」
    という言い方は、
  • 「お名前に加えて、どこの会社の方か、ご用件は何か」
    といった確認も含まれることになります。

「どちら様」のほうが穏やかな印象

そして、耳に入ってくる響きとしても、「どなた様」より「どちら様」の方がやわらかく穏やかに聞こえると感じる日本人も多いようです。

どちら様という表現の方が、優しく丁寧で、相手に与える印象が柔らかくなるというわけです。

穏やかに、やさしく、丁寧に

同じ「誰?」という意味でも、どう聞かれるかで受け取る印象は大きく変わります。

やわらかく、穏やかに伝えたいときは「どちら様」を。
よりはっきりと、名前をたずねたいときは「どなた様」を。

場面や相手に応じて、使い分けてみてください。

池本美代子YouTubeチャンネル youtube.com/@miyomin

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