チェックポイント⑫ 「無」になるとき、自分らしさが出る

「素」の自分で動いてみる

前回のワークで手のひらを頬から離したとき、あなたは何も考えていませんでした。
なのに、印象は良くなりました。
つまり、これは、余計なことは考えなくても大丈夫、ということなのです。
手のひらを頬に当ててみる、そして離してみる、ということに一瞬専念したとき、思いがけない自分らしさ、「素」の自分が顔を出したのです。

人前ではああしなくてはいけない、こうしなくてはいけないと、頭の中をいろいろな思いがよぎります。
これは、今の自分のままではダメなんだ、というネガティブな発想から生まれてくるのです。
自分をなんとかしなくては、と思うことで、「素」の自分にどんどん余計なものがくっつくのです。

 

これから、どんどんトレーニングを続けていきますと、何も考えずにやったときほど、うまくできたことに気づかれると思います。
学生時代、クラブ活動や試合や演奏で「無」になった瞬間、うまくできすぎてしまった経験をお持ちの方も多いと思います。
すごい自分が登場した瞬間です。
ゾーンに入る、フローになる、という感覚です。
この感覚を日常生活でいつでも再現できればいいなあと思います。
スピリットボイスは、そのためのボイストレーニングなのです。 

 

休みの日など、ネガティブなことを考えないときは気分がラクですね。
そのラクな気分が、声や表情に出ます。
いい気分のときにいい声が出ます。
いかにいい気分の時間を増やしていくか。
いかに自分を幸せにしていくか。
これがスピリットボイスの大きな目的です。

 

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